ふと思う。よく知らない国の料理を食べたいと。
料理名からどんなものが出てくるか推測しながら、わいわいと食事をしたい欲求に駆られた。
思い立ったが吉日、大学時代の先輩を誘い、川崎にあるペルー料理屋に先日足を運んだのである。
店内は空いていたが日本人は私たち二人しかおらず、装飾も相まって、さっそく異国情緒を味わった。
私たちはメニューを読みながら、全く味の想像がつかない料理名に悩み
「パパ・ア・ラ・ワンカイーナ」や「アンティクーチョ」・「エンパナーダ」・「ロモ・サルタード」を頼んだ。
ドリンクは、アンデスの良質な水を使ったという「クリスタルビール」をチョイス。
運ばれてきた料理の量の多さに圧倒されながらも、二人してアレコレ感想を述べながら食べる。
香辛料の関係か、やはりクセの強さは感じたが、食べにくい訳ではなく、むしろどれも美味しい。
使われている肉はほとんど牛だ。
その中でも特に気に入ったのが「ロモ・サルタード」
牛肉と野菜を炒めてフライドポテトをあえる、という料理なのだが、これが非常に美味しく食べやすい。
日本人でも絶対に気に入るだろうと、驚いた。
何故フライドポテトを乗せるのか、という疑問はよぎったが、それが文化というものか。
「うーん、これはアジア系、中華料理に近い気がする」と感じたが、いまいち確信は持てずにいた。
後日気になって調べていると、調味料の一つに醤油が使われているらしい。
なんで醤油なんか使ってるんだろうと、少し掘り下げてみると、どうやら移民した中国人がもたらした料理法らしく、その影響があったようだ。
多くの移民によりもたらされた料理と、元々のペルー料理が融合してできたものが、今のペルー料理というワケだ。
料理に限らず、文化とは互いに混じり合って形成される。それは会社においても同じで、人と人もまた、同じである。
私自身のちょっとした言動や行動が人に良い意味でも、悪い意味でも影響を与えるか分からない、逆もまた然りなのだが・・・。
周りの人に良い影響を及ぼせるようになると良いな・・・と南米ペルーに思いを馳せながらも、私は襟を正すのだった。