
こんにちは
今回は、「本が持つ輝き」です。
当時、「大学は執行猶予だ」という確信をもって、受験から逃げた19歳の私は、急遽センター試験直前の12月、友人の勧めで岐阜県下呂温泉の高級旅館に勤めることにしました。
なんで旅館?
とよく聞かれますが
「会社を立ち上げるからには、日本三名泉に数えられる地で日本の文化を知りつつ、お客さんである経営者の意見を聞くことができるから」
と答えます。
受験から逃げる口実だったので、何でもよかった、というのが本音です。
下呂温泉が、有馬、草津と並ぶ日本三名泉のひとつ、というのは後になって知りました。
冬を越し、仕事に慣れてくると、だんだん時間ができてきます。
特に娯楽もなく、ネット環境もなかったので、近所の本屋さんで色々な本を買いあさって読みはじめました。
参考書ではなく、好きな本を買っていい、という感覚は新鮮でした。
働く前は「目的」だった勉強ですが、「勉強する習慣」は残っていたようです。
受験勉強をしなくていい=好きなことを勉強していい、と考えるとなんだか解放された気分でした。
本を読むことが社内に知られると、「若いのに本を読むなんて偉いな」と年配の社員さんはよく本を貸してくれました。
中でも掃除のおじいちゃんに借りた
「松下幸之助はなぜ成功したのか」(江口克彦著)に衝撃を受けました。
俺は松下幸之助のようになる。と決めました。
感化された若者、としか言えませんが、経営をしようと思ったきっかけは、そんな本の持つ、輝きからでした。
いつもありがとうございます。
おしまい。